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2013年9月14日 (土)

秋田書店、大丈夫か?

秋田書店では、女性向け雑誌の景品つき読者アンケートで、景品をほとんど用意もしないで、架空の当選者を発表し、景品をほとんど当選者に発送していなかった。そうしたことが少なくても8年は続けられたそうだ。

それが明るみになったきっかけは、この出版社に勤務していた女性(28歳)の告発である。

この女性によれば、入社3ヶ月にしてこの業務の担当になった時、この不正の引継ぎをしたそうである。

それで女性は上司に、この不正を止めるよう申し入れたところ、「辞めたくなかったら黙ってやれ」「読者はバカだからだまされやすい」「女のくせに」「早く結婚して辞めろ」などと言われたそうだ。

そうしている内に精神疾患になり、休職を余儀なくされたところで、会社から「懲戒解雇」の通知が来たという。

理由は、読者向けの景品を自分などに送って盗んだから、だという。

彼女は、会社に「盗んでいない。それならば盗んだ証拠はあるのか?」と質したところ、「自分が知っているだろう」と返したという。

ここに至って、彼女は裁判で自分の正当性と、解雇の不当性を明らかにしたいという。

もし秋田書店の主張が正しければ、彼女は「懲戒解雇」という「汚点」を今後もひきずらなくてはならない。

逆に、彼女の主張が正しければ、秋田書店は一人の人間さえもまともに雇用できない社会的責任のない企業と断罪されるのだ。

会社の不正を隠蔽するばかりか、その責任を社員に押し付け、彼女の存在を「懲戒解雇」として一企業だけでなく社会から抹消しようとする、極めて悪辣と言わざるを得ない。

多くの企業で正論だけでは通じない部分があるのは否めない。しかし、「懲戒解雇」という働く側からすれば極刑に相当することをされた以上、彼女は身の潔白を証明するために、もはや裁判という手段しか残されていない。

ここで、秋田書店は、会社が主張する彼女の窃取をどのようにして証明するのか。

景品を窃取を「していない」と裁判で証明するのは彼女ではない。景品を窃取を「した」と証明するのは秋田書店の方である。裁判で秋田書店はどのように証明するつもりか。

そもそも「不景気で景品が他の企業から提供されなくなったことで、景品を読者に送れなくなった」と秋田書店は言う。一方で、「架空の当選者をつくり、景品を読者に送らないのはおかしい」と上司に訴えたのは女性元社員。となると、普通に考えると、景品が集らないのに、それを窃取できるのもおかしいし、景品を窃取していながら読者に送らないのはおかしいと上司に進言して、上司に「黙っていろ」と言われていること自体もあり得ないのではないか。そのように考えると、女性の言い分の方が「正当性」があるのではないか。

秋田書店は大きく見誤ってしまったと私は考える。

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