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2013年9月17日 (火)

ブラック企業がブラックのままの理由

最近、「ブラック企業」ということをよく耳にする。

このブログでも、ワタミ、ユニクロ、秋田書店の実名を出して、それら企業の従業員に対する雇用の問題を中心に考えてきた。

まだ、いくつか実名を出して、企業の従業員に対して劣悪な環境で働かせ、あるいは退職・解雇へと追いやる実態を追及したいところだ。

ところで、なぜ「ブラック企業」が、世の中の批判を受けながらも平然と「ブラックさ」を続けていられるのか、そこを今回は考えたい。

そこで今回は、このブログでもシリーズで取り上げた「ワタミ株式会社」を取り上げたい。

「ワタミ」の元会長・渡辺美樹氏は、ワタミはブラック企業でないと公然と反論し、批判には法的措置をとると批判を封じようともした。そして、この6月の参議院選挙では比例区で自民党公認として当選18人のうち16位で当選をした。

特にネット上では渡辺氏が自民党が公認候補にすること自体とんでもないと大反響を起こし、自民党には公認取り消しを求めるメールや電話が多く寄せられたことを自民党の石破茂幹事長や平沼勝衛氏らが認めている。それでも予定通り自民党は彼を公認候補として出馬させて、今では国政をあずかる参議院議員だ。

さて、一方でワタミの元会長・渡辺氏が平気にワタミの「ブラックさ」を否定して平然としていられる理由は何か。

これはほとんど目にしたことも耳にしたこともないことだが、私は敢えて言う。

ワタミの主要株主が何の反応(対応)を起こさないからではないか。

「資本と経営の分離」といって、投資家たる株主は会社の経営をプロの経営者に任せているということ。だから、株主はいちいち経営に関与しない。

それは分かる。しかし、株式会社の最高意思決定機関は何か。株主総会である。

やはり株主が会社の経営について意思決定もできる力がある。その上、主要株主として投資してその会社の経営を支えている以上、その会社の責任の一端があるともいえるのではないか。

以下は、ウィキペディアの「ワタミ株式会社」の項で掲載されている主要株主と持ち株比率だ。

有限会社アレーテー 25.07%
サントリービア&スピリッツ株式会社 8.01%
ソニー生命保険株式会社 4.97%
アサヒビール株式会社 4.26%
ワタミ株式会社 4.07%
(2012年3月31日現在)

これら主要株主は、ワタミがブラック企業だとして世の中の批判を受けていることを知っていないのか。

例えば、サントリービア&スピリッツ株式会社や、アサヒビール株式会社にとっては、ワタミは大口取引先という関係があるのだろう。

しかし、企業には社会的責任がある。まして、大企業はその財力や影響力に見合う分、社会的責任も大きいはずだ。それなのに、自社製品を売りたいための「お付き合い」で、取引先の企業では社員に劣悪な環境・条件下で働かされ、社員を過労自死に追い込まれても、平然としていて良いのだろうか。それで主要株主たる大企業は企業倫理を保ち、社会的責任を果たしているといえるのだろうか。

主要株主は、投機家とは違い、株式を即時に売買し利ざやを稼ぐのとは違う。いわば、その企業のパートナーである。そのパートナーが己の利害のみに注視していては、企業の社会的責任を担っていないと言わざるを得ない。

ブラック企業がそのブラックさを改善するには、主要株主の役割と責任は大きい。

今のままワタミが悪い意味での「ワタミらしさ」を続けても、平然と上記の主要株主はそのままの関係を保ち、黙っているのか。

ところで、日本には次の言葉がある。

「同じ穴の狢(むじな)」

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