« オリンピック東京開催は本当にめでたいか? 7 | トップページ | やはりTPPはやめよう 2 »

2013年11月14日 (木)

ワーキング・プアと生活保護

働いても法定の最低賃金に近いと、その月収は生活保護の受給額より低いという。
また、非正規雇用の人が35%と、労働人口の3分の1が非正規雇用という。

すると、ネット上では、「生活保護の受給額を減らすべきだ」「生活保護の受給額が働いている人より多いのはおかしなことだから減額して、働いている人の給料よりも少なくするべきだ」という意見が並ぶ。

働いている人より働かない人の収入が多いのはおかしいという理屈だ。

なるほど。

しかし、よく考えてほしい。

不正に生活保護を受給している人がいる問題は適正化を図らなくてはならないとして、正当な理由があって「やむを得ず」受給している人(家庭)について、ここでは考えることとしよう。

働いているのに、生活保護の受給額よりも少ない収入。こちらが問題ではないか。

私たちの思考が「トリック」にかかっていないか?

働いても、収入が少なくて生活をするのにギリギリ、このことが本当は問題であって、生活保護の受給額を減らすことで「解消」されるのは、「働いているほうが、働かない(働けない)よりは収入が多い」ということだけのことだ。

「働いても、収入が少なくて生活をするのにギリギリ」、こちらを「解決」するべきだろう。

生活保護の支給額を減らすことで、総体的には社会保障費の抑制につながるだろう。

しかし、生活保護の受給額を減らすことで、働いても、収入が少なく生活をするのにギリギリの人(家族)のプラスにはなっていないことは確かだ。

以前、あるお笑い芸人の親が生活保護を受給していることを得意げに実名を出して国会で追及し、ネットまで使って非難していた自民党の片山さつき議員がいた。そして、片山氏が国会やネットでこのお笑い芸人の親の不正受給を名指しで追及すると、片山氏の言動に拍手喝采している国民もいた。

だが、不正受給をなくす制度(法)をつくるのが政治家の仕事であって、不正受給をした個人を晒し者にして非難するのが政治家の仕事ではないはずだ。

仕事でもないことをして、仕事をした顔をしているほうがおかしい。

やってほしいことは不正受給がなくなる制度をつくることもあるが、働いているのに生活がギリギリであること、それを「解消」、少なくとも「緩和」する経済構造をつくることではないのか。

ワーキング・プアより生活保護受給者を「下」に置くのが、私たちが求めている政策ではない。

 

« オリンピック東京開催は本当にめでたいか? 7 | トップページ | やはりTPPはやめよう 2 »

労働・ブラック企業」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1859111/53769573

この記事へのトラックバック一覧です: ワーキング・プアと生活保護:

« オリンピック東京開催は本当にめでたいか? 7 | トップページ | やはりTPPはやめよう 2 »

無料ブログはココログ