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2015年11月 1日 (日)

大川隆法氏の伝教大師最澄と酒井雄哉大阿闍梨の霊言なるものを少し検証しました その4

(前回のつづきです)

「一乗思想」なるものもそうです。確かに最澄は徳一師と論争をしましたが、この論争についての最澄の霊言なるものとして口にする大川氏の理解は以下の通りです。

徳一(法相宗の僧侶)と闘わせた「三一権実論争」(徳一の三乗思想と、最澄の一乗思想のどちらが真実かという論争)について訊かれると、「各駅停車がほんとの旅だというのが徳一で、リニアのように一気に仏になれるのが、わしの立場。わしのほうが、はるかに進んどったわけや」と自身の正当性を主張した。

(以上、『ザ・リバティ』HPより転載)

とあります(ちなみに上記の転載部分の「わし」とは最澄です)。

そこで、この「三一権実諍論(さんいちごんじつ の そうろん)」について、ウィキペディアから転載します。

「三一権実諍論」の「三一」とは、三乗と一乗の教えのことであり、「権実」の諍論とは、どちらが「権」(方便。真実を理解させるための手がかりとなる仮の考え)で、どちらが「実」(真実の考え)であるかを争ったことを言う。一乗・三乗の「乗」とは衆生を乗せて仏の悟りに導く乗り物であり、天台宗の根本経典である『法華経』では、一切衆生の悉皆成仏(どのような人も最終的には仏果(悟り)を得られる)を説く一乗説に立ち、それまでの経典にあった三乗は一乗を導くための方便と称した。それに対し法相宗では、小乗声聞乗・縁覚乗)・大乗菩薩乗)の区別を重んじ、それぞれ悟りの境地が違うとする三乗説を説く。徳一は法相宗の五性すなわち声聞定性・縁覚定性・菩薩定性・不定性・無性の各別論と結びつけ、『法華経』にただ一乗のみありと説くのは、成仏の可能性のある不定性の二乗を導入するための方便であるとし、定性の二乗と仏性の無い無性の衆生は、仏果を悟ることは絶対出来ないのであり、三乗の考えこそ真実であると主張した。このように三乗・一乗のいずれが真かをめぐり真っ向から対立する意見の衝突が行われた。

ただし、徳一と最澄の論争は三乗と一乗の争いのみに留まらず、教判論(数ある経典の中で釈尊の考え方に最も近いものを問う)における法華経の正統性を問うたものでもあるから「法華権実論争」と呼ぶべきとの考えもある(註:以下略)

(以上、ウィキペディアより転載)

このウィキペディアの解説から分かることは、大川氏が霊言なるもので言うような

「各駅停車がほんとの旅だというのが徳一で、リニアのように一気に仏になれるのが、わしの立場。わしのほうが、はるかに進んどったわけや」と自身の正当性を主張した。

(以上、『ザ・リバティ』HPより転載)

とは違うことが明らかに分かります。

もし、大川氏が最澄の霊言なるもののように、「各駅停車がほんとの旅だというのが徳一で、リニアのように一気に仏になれるのが、わしの立場。わしのほうが、はるかに進んどったわけや」程度のことであれば、論争する問題ですらありません。

上に転載したウィキペディアの解説からも分かるように、そもそも最澄と徳一との争点は、成仏の速さではありません。ですから、「リニア」だの「各駅停車」だの関係がありません。

繰り返しますが、大川氏が最澄の霊言だと騙って、リニアモーターカーと各駅停車、どちらで行くのが本当の旅かなんてそんな譬えが通用する論争ではありません。

分かることは、結局は、大川氏は「三一権実諍論」で何が論争になったのか自体が分からないでいたということです。ですから、「リニア」だの「各駅停車」だのと全く見当違いの例が出てきてしまい、その例で示していることも全く事実と違うのです。当人の最澄が知らないはずがないことで、全く見当違いのことを言っています。あたかも最澄が地獄に堕ちているという設定なので荒くれた口ぶりにしても、肝心なことが全く外れています。

最澄の霊言なるものとして口にしていますが、論争をした当人(最澄)が全く論点と違うことを言うはずがありません。もし大川氏はじめ幸福の科学側が、それでも本当の霊言だと主張するならば、霊言の信憑性も、霊言なるものから学ぶことも、霊言を出版する価値もなくなります。

(つづく)

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