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2016年5月17日 (火)

仏教経典にある語句を差別語として部落解放同盟が問題視

経典の差別語、真宗2教団・解放同盟の協議ヤマ場

2016年4月29日付 中外日報(時事展描)

浄土真宗本願寺派と真宗大谷派が経典の差別表現をめぐって、それぞれ部落解放同盟中央本部および同広島県連合会と進めてきた協議がヤマ場を迎えている。浄土真宗の根本聖典である浄土三部経の一つ、『観無量寿経』に出てくる「是栴陀羅(旃陀羅)」の言葉をどう扱うか。協議の中では、この言葉を削除することなども話し合われたが、教団側には経典の変更はできないとする意見も根強く、両派の対応が注目されている。(萩原典吉)

削除か注釈明記か

『観経』は、苦悩にあえぐ王妃・韋提希の救いを説く経典。父王を殺害した王子の阿闍世が母の韋提希も殺そうとした時、家臣が「古来、悪王を倒して王位に就いた王子は多いが、母を殺した王子はいない。それは栴陀羅のすることだ」と諫め、阿闍世が思い直したとされる。「栴陀羅」はインドの被差別民を意味する。
解放同盟広島県連の岡田英治副委員長は「長い間、墓石に刻まれた『栴陀羅男』などの意味を知らないままに、我々は手を合わせてきた。その実態が今も経典で続いている。この現実を直視してほしい」と憤りを隠さない。加えて昨今の社会情勢の中で、経典の差別表現がヘイトスピーチにも利用されかねない、と懸念する。
江戸時代以来、近年まで東西本願寺は「栴陀羅」を「日本における穢多、非人」と注釈してきた。現在は「重大な差別性を持った発言」(大谷派『現代の聖典 学習の手引き』)、「部落差別を温存し助長する用語として利用してきた」(本願寺派『浄土真宗聖典』)としているが、法要などでの読誦は続けている。
本願寺派と解放同盟は計6回の協議を行う予定で、すでに2013年7月から5回の協議を重ねた。その中で、同派は①「栴陀羅」の言葉がさらなる悪縁を生じさせないための措置を講じなければならない②問題の部分で、阿闍世を諫めるに当たり、家臣は「『毘陀論経』=バラモン教典=によると」と前置きしているように、この部分は仏陀の教えに基づく発言ではないことを明示する必要がある――との見解を示した。ただ協議は当初2年間で終了する予定だったが、15年1月に5回目の協議が開かれて以降、すでに1年以上が過ぎている。 大谷派は15年6月に委員会を立ち上げて協議を重ね、現在は報告書の作成に入ったようだ。

長年放置も追及

今回の問題は12年5月に広島県内の本願寺派寺院が、テレビ番組で「過去帳」(門徒明細簿)を開示する場面が放映されたことに端を発している。解放同盟は、その行為自体も問題だが、背景に経典の差別記載を長年放置してきた問題があると指摘する。

「是栴陀羅」の問題が取り上げられるのは、今回が初めてではない。1940年に東西本願寺と全国水平社が議論し、水平社が「考慮」を求め、西本願寺が「協議したい」と約束したと、当時の中外日報が伝えている。

広島県連は、問題放置の根源に教学理解があるとし、「(教学理解が)俗世間の差別を積極的に肯定し、自らの差別を正当化するものになっているのではないか」(『経典の「旃陀羅」差別を問う』広島部落解放研究所刊)という。

広島県連の小森龍邦顧問は「本願寺派は、なぜ1年以上放置しているのか。全国の被差別部落の圧倒的多数は本願寺派の門徒。それを考えたら放置できないはず。親鸞の思想に立ち返ってほしい。また大谷派は、早く差別撤廃の方向で結論を出してもらいたい」とし、「栴陀羅」の言葉に対しては「いくら注釈を付けても問題はある。この言葉を使うことは、インドの差別の現実を無視することになる。世界宗教として恥じない結論を出してほしい」と求めている。

(以上、転載了)

仏教経典を翻訳すると分かりますが、経典成立の頃の現地は、今からすれば差別だと思われることが当然のようにあったということです。

この歴史的な背景や当時の背景を知らないままで、現代に生きる私たちの感覚だけで考えてしまうとどうなるのでしょうか。

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