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2016年5月10日 (火)

小林節氏の新党設立に思う

慶応大学名誉教授・憲法学者の小林節氏が新党「国民怒りの声」を立ち上げることを発表しました。
小林氏はこれまで自らが国会議員になること、立候補することは否定してきました。
それなのに、なぜ自らが2016年の参議院選挙に立候補することになったのでしょうか。
小林氏はこれまで「国民連合政府」を呼びかけ、野党の暫定的な結集によって、安保法制の廃止や立憲主義の回復を訴えてきました。
そのために、招かれては全国で講演会をしてきました。
しかし、2016年4月の北海道5区の衆議院補欠選挙で、結果的には自民党公認(公明党推薦)候補が民主党公認(共産党などが推薦)候補を破ったのです。
自民党公認の和田候補が故・町村信孝氏(自民党)の地盤を娘婿として引き継ぐのですから、そもそも圧倒的に有利な地盤だったという事情があります。
それでも、今回の選挙は開票開始直後に当確のテレビなどの発表が出ないで、結果は接戦だったとも言えます。
ですから「善戦」とも言えますが、やはり結果は「敗戦」です。
このブログでもいくつか関連記事を取り上げて考えてきましたが、私は、民進党への支持の低さが大きな敗因ではないかと考えています。
そもそも民進党の支持者が少ないのですから、無党派層に向けて民進党の支持者を増やす努力をすべきを、それをしてこなかったとしか言いようがありません。
そのくせ、民進党の議員のなかには「共産党と協力すると、民進党の保守の支持層が逃げる」と言っている人もいます。
しかし、今回の2016年4月の北海道5区の補欠選で明らかになったのは、民主党の支持者の90%が民主党公認候補に投票をしたという調査結果です。
つまりは民進党の支持者は共産党との協力関係の有無で、民進党公認候補への投票をするか否かが決まるわけでないということが分かったのです。
ということは、共産党との協力関係で民進党の支持率(支持者数)が変わるではなく、そもそもの支持者自体が少ないということ、そのことが問題だということです。
では、民進党の何が問題かとなると、いくつか挙げられます。
その一つは、政策について議員によって言っていることがバラつきがあるということ。
安保法制一つとっても、断固反対の姿勢にある議員もいれば、NHK『日曜討論』の自民党の高村氏の発言によれば、民進党議員のなかには安保法制について議論しないでくれとまで言って来る議員もいると言っていましたから、そんな安保法制に容認の議員もいるということになります。
自民党の高村氏の発言の真偽は分かりません。これは民進党にとって国民への重大な背信行為になるのですからきっちり高村氏に抗議し、一方で党内で調査すべき内容です。
少なくても、高村氏にそんなことを言われる隙が民進党にあるともいえます。
考えると、安保法制一点だけでも国家の将来にとって重大で深刻な問題なのに、民進党に安保法制を即時廃止したいという本気度が感じられません。
いくら共産党などが連帯・協力・連携を呼びかけても、つれない返事をするばかり。
一体、民進党は安保法制を是認するのか、あるいは否定するのかはっきりしなくてはなりません。
なんだかんだと難癖をつけてはずるずるとしているだけのように思われているのです。
それに小林氏らは業を煮やしたのではないかとも思うのです。
このままでは一向に変わらないと。
すでに安保法制は施行されているのですから、2016年の参議院選挙を越せば、駆け付け警護など自衛隊員が武器の使用をする場面が出てくるのは容易に想像できます。
もし、そうした場面で自衛隊員が殺傷されることになれば、日本国内ではナショナリズムが高まり、憲法改正ができるようになる、あるいは憲法改正をしないままでも「解釈」と称して、緊急事態条項をつくり、自衛隊を軍隊として明確化することを許していくことになる危険性があります。(緊急事態条項をつくり、自衛隊を軍隊として明確化することは憲法改正をしなくてはできないはずですが、集団的自衛権までも現行憲法に適応していると「解釈」で法制化した安倍自民党ですから、今後、何を法制化するかわかったものではありません。)
安倍氏らはそれを願っていると思います。
自衛隊員が殺傷される場面をつくり、その場面を利用して、自衛隊が強くならないと自衛隊員が殺傷される、だから自衛隊を軍隊として明確に位置づけ、軍備拡張をする、そしてアメリカとの関係をより強固にしなくてはならないという本末転倒な理屈が、あたかも「正論」のようにまかり通ることを願っているのです。
それを阻止するには早急な対応をしなくてはなりません。
つまりは2016年の参議院選挙で自民党・公明党の勢力を抑える必要に迫られているです。
それが小林氏の今回の選挙出馬を決断させたのではないかと考えるのです。

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