教育・保育・育児

2017年3月13日 (月)

森友学園“極右”理事長は教諭を次々と失踪させていた!(3)バスが到着するなりどなる アサヒ芸能より

森友学園“極右”理事長は教諭を次々と失踪させていた!(3)バスが到着するなりどなる

                      
森友学園“極右”理事長は教諭を次々と失踪させていた!(3)バスが到着するなりどなる

森友学園“極右”理事長は教諭を次々と失踪させていた!(3)バスが到着するなりどなる

 橋下徹氏(47)がツイッターで〈大疑獄事件と疑われるのは仕方がない〉とまで言う今回の騒動を演出する籠池氏に関しては、「塚本幼稚園」での極端な教育方針も波紋を呼んでいる。

「教育勅語を重視し、在日韓国人や朝鮮人を排斥するなどの右翼的思想。本をただせば副園長の夫人に叩き込まれたものですが‥‥」

 顔をしかめてこう語るのは、かつて塚本幼稚園に勤務した元教諭である。

 香川県生まれの籠池氏は関西大学を卒業後に奈良県庁に就職。79年に諄子夫人と結婚後、筋金入りの右翼思想を持つ夫人の父親が初代園長を務めていた塚本幼稚園で副園長となる。義父が没してからは園長に就任し、理事長も兼任するようになった。前出・元教諭は言う。

「2人(籠池夫妻)の意思こそ絶対。職員には何一つ権限がないんです。例えば、父兄から寄せられた苦情はどんな小さなものでも、諄子副園長か籠池理事長に報告しなければなりませんでした」

 クレームに対し、諄子夫人は直筆のメモや手紙で対応していたが、「韓国人はウソつきだ」という民族差別や恫喝まがいの内容ばかりだったという。

「園児の送迎バスが幼稚園に到着するや、副園長が鬼の形相で、同乗していた教諭をいきなりどなりつけるんです。『あなたなんか辞めなさい』『あなたは韓国人ですか』と。教諭たちも『原因なんて、まったくわかりません』と言っていました。とにかくただただ理不尽で、夫妻で『担任の権限はあなたにない!』と面罵することもあった。園児も皆、おびえた表情をしていました」(子供を通わせていた保護者)

 こうした教育方針と対立する家庭には、容赦なく退園処分が下されたという。とはいえ、

「園児は簡単にやめられるだけ、マシなのかもしれません」

 と、前出の元教諭は深いため息をつく。日夜、籠池夫妻のご機嫌を伺い、公然と罵倒されることでノイローゼ気味になる職員が続出。だが、退職を申し出ても許可が下りることはめったにないという。

「英会話や剣道といった、ハイレベルなカリキュラムがあり、教えられる教諭が限られていますからね。ところが、給与は私立幼稚園の平均よりも安い。こうした教諭の負担を籠池夫妻は理解しようとせず、罵倒し続けるだけです。身も心も疲弊しきっても逃げることが許されない中、ある日突然、連絡がつかなくなる。つまり、失踪です。こうした教諭が次々と出ました。父兄は『あぁ、また飛んだのね』とアキレていますよ」(前出・元教諭)

 そんな犠牲の上に成り立っていた、ゆがんだ「愛国教育」もまた、異常と言うべきものだった。

(以上、アサヒ芸能より転載)

森友学園“極右”理事長は教諭を次々と失踪させていた!(2)「安倍総理の要請で出馬する」 アサヒ芸能より

森友学園“極右”理事長は教諭を次々と失踪させていた!(2)「安倍総理の要請で出馬する」

                                                                                             
                                                                                                             

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 これら異例な事態を支えていたとされるのは、同学園の籠池泰典理事長(64)の「政界人脈」。国会で「9割引き」問題が取り上げられると、土地取得に際しての「口利き疑惑」が浮上した。3月1日、鴻池祥肇参院議員(76)は籠池氏との「接触」を認め、籠池氏が土地評価の減額や早期結論などを求め、「厚みのある封筒」を差し出したと明かし、大騒動に発展したのだ。自民党議員が言う。

「籠池氏と国会議員の主要なパイプ役を務めたのが、元大阪府知事の太田房江参院議員(65)だとされています。当初、平沼赳夫氏(77)を紹介したところ、感激した籠池氏が『他の大物につないでくれないか』と頼み込んだ」

 その「大物」こそが、国会を揺るがせている安倍晋三総理(62)の昭恵夫人(54)なのである。くだんの瑞穂の國記念小學院のサイトに昭恵夫人が「名誉校長」として登場し、次のように挨拶しているのだ。

〈籠池先生の教育に対する熱き想いに感銘を受け、このたび名誉校長に就任させていただきました。瑞穂の國記念小學院は、優れた道徳教育を基として、日本人としての誇りを持つ、芯の通った子どもを育てます〉

 だが、この事実が国会で大問題になり、塚本幼稚園で講演も行っていたことが判明すると慌てて名誉校長を辞退し、サイトからも記述は消えた。

 当然ながら、籠池氏と昭恵夫人の「深い関係」は、安倍総理にも飛び火。瑞穂の國記念小學院が「安倍晋三記念小学校」の名前で寄付を募っていたのだ。安倍総理は国会答弁で、籠池氏とは「会合やイベントで何度かご一緒したことがある」と語ると同時に、塚本幼稚園を訪れたことは否定。ところが籠池氏は、月刊誌「致知」15年4月号で〈安倍総理には当園に足を運んでいただいたこともあり〉と語るなど、総理の答弁と食い違いを見せている。

 こうした籠池氏の「政界ルート」には、次男・照明氏(29)も関与していた。

「あんなフザケた人間を置いていたのは、党上層部とつながっているからだ」

 と憤るのは、大阪維新の会の府議である。15年11月の府知事選、大阪市長選のダブル選挙中のこと。照明氏は維新公認の吉村洋文氏(41)=現大阪市長=陣営に接触し、選挙協力を申し出たという。府議が続ける。

「とはいえ、次男の悪評は広く流布していた。籠池一家に借りを作りたくないこともあって断ると、なんと対立候補で自民党推薦の柳本顕氏(43)についた。で、選挙が終わると、また維新陣営に戻っているんだよ。維新のメンバーには『うちの上(松井一郎代表)と籠池氏は仲がいいからね』とヤユする人間までいるね」

 照明氏のブログには職歴として、日本維新の会・足立康史衆院議員(51)の私設秘書との記述があるが、足立氏は全面否定。

「このほかにも名刺交換した市議や府議に片っ端から電話をかけて自分が『安倍総理の要請で次の国政選挙に出馬する』『中山泰秀大阪府連会長(46)から次の市長選への出馬を打診された』と票集めを依頼している。もちろんそんな事実はなく、総スカンですよ」(前出・府議)

(以上、アサヒ芸能より転載)

森友学園“極右”理事長は教諭を次々と失踪させていた!(1)不法投棄のゴミを燃やして…

森友学園“極右”理事長は教諭を次々と失踪させていた!(1)不法投棄のゴミを燃やして…

                                                                                             
                                                                                                             

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 総理夫妻らを巻き込んでの、学校を舞台にしたスキャンダルが連日、国会を揺るがせている。次から次へと噴出するのは、カネと教育方針を巡る常識外の現実。「疑惑」をたれ流すトンデモ教育機関の主とはいかなる人物なのか。

「塚本幼稚園」(大阪市淀川区)を運営する学校法人「森友学園」が、突如としてその名を全国に知られることになったきっかけは、今年4月の開校を目指す私立小学校「瑞穂の國記念小學院」(大阪府豊中市)の土地取得に、とんでもない問題が露呈したことだった。

「15年5月、学園は将来的な購入を前提に、国有地の賃貸契約を結びました。ところが‥‥」

 こう解説するのは、社会部記者である。

「その際、土壌改良や埋設物撤去工事が行われたはずですが、16年3月、学園が『新たに土中からゴミが見つかった』と国に報告。これと前後して、『開校に支障が出るから土地を買いたい』と学園が言いだした。すると、評価額9億5600万円の土地で、大阪航空局が約8億2000万円のゴミ撤去費用がかかると算出し、実質9割引きとなる常識外れの額で国から購入していたのです」

 そもそも地元住民に言わせれば、「あの土地は教育用地として考えることができない」シロモノなのだという。ベテラン大阪府議がその理由を説明する。

「伊丹空港の騒音問題で国が買い上げる30、40年前までは民有地だったんだが、近所の人間がゴミを不法投棄する『ゴミ捨て場』として有名だった。動物の死骸なんかもあった。おまけに敷地内のいたるところでゴミを勝手に燃やすもんだから、常に煙が上がっていたな。今回、土中から大量のゴミが出てきたけど、そりゃ当然だろうと思う」

 現在、土壌汚染対策工事が進められているが、

「掘り返した土が油まみれで異臭もしているため、大規模な土の入れ替えが必要と言われている。おまけにゴミの撤去も完全には行われていないのではないか。搬出用のダンプカーが現場でほとんど目撃されていないこともあり、一部のゴミはそのまま埋め戻されている」(前出・ベテラン府議)

 とても子供を通わせられるような場所ではないのだ。いわく付きなのは、土地だけに限らない。森友学園に小学校の設置認可を与えた大阪府の体制にも疑義が生じている。

「11年夏、学園が私立小学校設置における規制緩和の要望を府に出したんです。それまで幼稚園しか運営していない学校法人には、借入金を用いた小学校の設置は認められていませんでしたが、これを撤廃すべきというものです。経営難による廃校を避けるための制度なのですが、府は12年4月、要望をのんでいます」(前出・社会部記者)

 今日に至るまで、この基準を用いた申請は森友学園のみ。府との「特別な関係」を疑われてもしかたのない経緯である。申請が通ってからは、資金力不足が明らかになった。

「当初、賃貸契約だったのは、購入資金を持っていなかったから。そもそも14年12月、大阪府私立学校審議会では学園の借り入れが所有資産を超えていたことに加え、校舎や施設設立のために必要とされる積立金もほとんどなかった。私立学校を経営する組織としては、あまりにも無計画でした」(豊中市議)

 そうした事情を背景とした「9割引き」土地購入だったのである。

(以上、アサヒ芸能より転載)

2017年3月 3日 (金)

日本人の礼儀正しさ、行儀の良さは中国人にとって驚愕のレベル=中国

日本人の礼儀正しさ、行儀の良さは中国人にとって驚愕のレベル=中国

                      
日本人の礼儀正しさ、行儀の良さは中国人にとって驚愕のレベル=中国

中国メディアの捜狐はこのほど、日本に留学しているという中国人による手記を掲載し、「日本人の礼儀正しさは中国人にとって驚愕のレベル」であると伝え、日本人がいかに礼儀正しいかを紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

 中国メディアの捜狐はこのほど、日本に留学しているという中国人による手記を掲載し、「日本人の礼儀正しさは中国人にとって驚愕のレベル」であると伝え、日本人がいかに礼儀正しいかを紹介する記事を掲載した。

 記事は、「日本人は日常生活における礼儀を非常に重視しており、礼儀とともに『他人に迷惑をかけない』という原則を遵守している」と紹介、その行動規範は中国人にとって学ぶに値するものであると論じた。

 続けて、日本における日常生活には日本独特の礼儀が数多くあると伝え、まず1つ目が「お辞儀」であるとした。中国人は日常的にお辞儀をする習慣がないため、一口にお辞儀と言っても単に頭を下げれば良いというものではなく、「頭を下げる角度や頭を下げている時間、頭を下げる回数」など、時と場合によって適切なお辞儀の方法が異なることに驚きを示した。

 さらに、食事における礼儀についても「箸を舐めてはいけない」、「迷い箸をしてはいけない」、「食べ物に箸を突き刺してはいけない」など、多くのルールがあり、こうしたルールを破ると「行儀が悪い」とされることを指摘。そのほか、服装についても、日本には時と場合に応じて適切とされる服装があることを伝え、「身なりや服装が適切でないと教養のない人と見なされる場合がある」と伝えた。

 こうした礼儀や行儀については、日本独特なものが多く、中国人にとってはなかなか対応が難しい点があるのかもしれない。だが記事は、こうした礼儀や行儀がほぼすべての日本人が共通して有していることに対し、「日本人の真面目さや集団を重んじる考え方が育んだものであり、幼少のころからの質の高い道徳教育によって継承されている」のではないかとの見方を示している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

(以上、サーチナより転載 了)

道徳教育は大切です。

今、世間を騒がせている大阪府豊中市にある森友学園。

森友学園では愛国心を培うなどとして園児たちに教育勅語などの暗唱や、軍歌の合唱などをさせています。

さて、その学園の理事長の籠池氏。

彼はもちろん愛国者を自認しているのでしょう。そして、先頭をきるように愛国心や道徳教育の大切さを説いています。

それならば私たちは考えたいのです。

将来なりたい大人像は籠池氏なのか、と。

自分が60歳ほどになったら今の籠池氏のようになりたいのか。

自分の子どもが60歳ほどになったら今の籠池氏のようになってほしいのか。

すると、道徳教育で大切なことは何か、どのような人間像へと育みが大切なのかを考えられるのだと思うのです。

2017年1月24日 (火)

男性保育士に「女児の着替えさせないで!」 保護者の主張は「男性差別」か

男性保育士に「女児の着替えさせないで!」 保護者の主張は「男性差別」か

J-CASTニュース 1/24(火) 7:00配信    

 「男性保育士に娘の着替えや排せつの世話をやって欲しくない」。こんな保護者の意見は、男性保育士に対する「性差別」にあたるのか。千葉市の熊谷俊人市長(38)がツイッターで投げかけた問題提起が、いまインターネット上で盛んな議論を呼んでいる。

 千葉市幼保運営課によれば、市内の公立幼稚園・保育園では、男性保育士が幼児のオムツ交換や着替えの業務を「外される」ケースが目立つという。こうした状況について、熊谷市長は「女性なら社会問題になる事案です」と訴えている。

■千葉市長ツイッターが問題提起

 千葉市は2017年1月18日、「男性保育士活躍推進プラン」を策定した。プランの中では、(1)男女の性別に関わらず同じ業務を行えるようにする、(2)男性用のトイレや更衣室など環境面の整備を計画的に進める――といった目標を掲げている。

 こうしたプランを策定した背景について、千葉市幼保運営課の担当者は23日のJ-CASTニュースの取材に、

  「昨今、女性の活躍を推進する施策は盛んに取り組まれています。一方で、女性が多数を占める職場での『男性の活躍推進』という点については、あまり重要視されていない部分がありました」

と話す。

 実際、千葉市内の公立保育所に勤務する保育士の男女比は、女性650人(92.9%)に対し男性50人(7.1%)。今回のプラン策定により、男性保育士の労働環境改善のほか、父親の子育て参加の活発化や将来的な保育士応募者数の増加などの効果を見込んでいるという。

 だが、男性保育士の活躍を促すこの施策をめぐり、インターネット上では思わぬ形で議論が起きることになった。そのきっかけは、熊谷市長が1月19日のツイッターで、

  「(プラン策定について)女児の保護者の『うちの子を着替えさせないで』要望が通ってきた等の課題が背景にあります。女性なら社会問題になる事案です」

などと言及したことだった。

「男性保育士さんに警戒するのは仕方がない」

 熊谷市長が例に挙げた「男性保育士による女児の着替え」をめぐり、ツイッターでは、一部の女性ユーザーから、

  「男性保育士さんに警戒するのは仕方がないのではと思います」
  「性犯罪の加害者の九割が男性って事を考えたら、充分考慮する理由になると思うんだけど」
  「女児の親御さんが同性更衣介添えを望むのは当然の事かと思います」

 といった反発の声が出ることになった。

 こうした書き込みを受け、熊谷市長は22日のツイッターで、

  「娘を男性保育士に着替えさせたくないと言う人は、同様に息子を女性保育士に着替えさせるべきではないわけですが、そんな人は見たことがありません。社会が考慮するに足る理由無しに性による区別をすることは差別です」

と訴えた。

 また、男性保育士による小児性愛事件が実際に起きているという指摘に対しては、「全体から見れば極めて小さな確率の事例」によって人権や職業選択を侵害することは、「現代社会では許容されません」と強く指摘。

 こうした反発の声が出てしまうこと自体については、

  「保育士という職種に対するプロとしての評価・敬意が男女問わずまだまだ十分でないと認識します」

と振り返っていた。

         

男性保育士「専門職として認められていないと感じる」

 実際のところ、熊谷市長の指摘に対するネット上の反発の声が示すように、女児の着替えや排せつの世話を男性保育士が行うことに嫌悪感を示す保護者は多いのだろうか。

 東京男性保育者連絡会のメンバーで、都内の保育園に勤める男性保育士(40)はJ-CASTニュースの取材に対し、

  「着替えやオムツの交換、プールの引率に身体測定…。保護者の方から、男性の保育士が担当することはやめて欲しいと指摘される業務は数多くあります」

 とどこか馴れた様子で話す。この男性保育士は、こうした意見が保護者から寄せられていること自体については、

  「性犯罪やロリータコンプレックスなどの報道もありますし、保護者の方が男性保育士に一抹の不安を感じてしまうのは仕方がないと思います」

と理解を示す。だが、保護者の意見に対する職場の対応には「納得がいかない」と感じているという。

  「こうした意見が保護者から寄せられると、すぐに男性保育士の持ち場は変わってしまいます。こちらとしては『イヤ、そうじゃない』と否定して欲しいんですよ。これでは、同じ保育士なのに男性だけが『専門職として認められていない』と感じてしまいます」

 そのほか、女性が圧倒的多数を占める職場だけに、孤立した男性保育士に対するいじめや「逆セクハラ」の問題も良く指摘されるという。この男性保育士は、

  「男性の保育士は珍しいこともあり、運動会の準備などの力仕事は全て男性に任せるといった風潮がある職場も多いようです。でもこれって、女性に『お茶くみ』の仕事をさせていた一昔前の職場と同じですよね(笑)」

とも話していた。

(以上、転載了)

2016年8月 9日 (火)

19年目で手取り16万円、保育士の実態 AERAから その3

(前回につづく)
「死亡事故が起きる可能性が最も高いお昼寝の時間帯に連絡帳を書くなんて論外です。『ながら仕事』で注意力が散漫になり、保育士が連絡帳を書いている数十センチ先で子どもが亡くなる事故が繰り返されています」

 昼寝の時間や給食の内容、遊んだ様子などを細かく書いてもらうほど、保護者は保育園での子どもの様子がわかってうれしいものだが、保育士が子どもをみる時間を削って書いていると考えたほうがいい。

 このような中、保育士の働く環境を少しでも改善しようと取り組んでいる園もある。

 首都圏を中心に12園を展開する「茶々保育園グループ」では保育士の社会的地位向上に取り組んでいる。今年4月からはパートも含めたすべての職員に名刺を持たせている。迫田健太郎理事長は言う。

「保育士はこんなにもプロフェッショナルな仕事をしているのに、名刺もなかった。子どもたちに一番近い社会人として、誇りと自覚を持ってもらいたいと思っています」

 茶々おおいずみ保育園(東京都練馬区)で主任保育士の尾又あゆみさん(32)は、名刺を持った効果をこう話す。

「社会人として認められた気がして、保育の質もますます上げていかないと、と思うようになりました」

●ソーシャルな目線必要

 同グループでは産休、育休、時短制度のほか、個人の事情に応じた時間固定勤務もでき、子育てしながらでも働き続ける職員が多い。5歳と3歳の子どもがいる尾又さんも、時短勤務を経験し、現在は固定勤務。
時短勤務を経験したことで、それまで夕方以降にやっていた書類書きを日中手が空いたときにやるなど、効率良く働くようになったという。

 神奈川県茅ケ崎市のなぎさ第二保育園では、「保育園が単なる預かり所という認識のままでは保育士の処遇は上がらない」と、保育の現場をもっと知ってもらうために園の様子を日々写真に撮り、保護者に提供している。インターネット写真販売サービス「スナップスナップ」も利用し、保育士の仕事増にならないよう工夫する。柿澤秀旗園長(40)は言う。

「保育園の雰囲気は保育士で決まるんです。保育の力をもっと世の中に知ってもらいたい」

 前出の迫田理事長も、保育士と園児たちが遊ぶ様子を見つめながらこう言った。

「保育士たちは子どもたちの生きる力を引き出し、未来をつくっている。素晴らしい仕事なのに、これまで私たち業界もそれを世の中に認めてもらう努力が足りなかった。これからの保育園にはソーシャルな目線が必要で、もっと地域や社会に開いていかなければと思っています」

(編集部・深澤友紀)

※AERA 2016年8月15日号
(以上、AERAより転載 了)

19年目で手取り16万円、保育士の実態 AERAから その2

(前回につづく)
 
遊びも指導計画に基づいていて、例えばお散歩一つにも狙いや目標があるという。さらに園児の様子から家庭の状況を察知し、子育てで孤立したり、精神的に不安定になったりしている保護者への支援も担うなど、難しい業務を行っている。

 保育の専門家として、これまでは認可保育園の運営には常に、保育士2人以上の配置が義務付けられていたが、国は保育士不足解消のため、今年4月から子どもの少ない朝夕に限り、保育士1人に加え、研修を受けた保育ママなど資格を持たない人による保育を認めるようにした。この規制緩和に対し、現場では「朝夕は異年齢の子どもを一緒に保育するのでトラブルが起こりがち。逆に専門性を備えた保育士の確保が必要」「無資格者ができる仕事だと思ってほしくない」という反対意見も多い。

●毎日仕事を持ち帰り

 福祉保育労保育部会事務局長で元保育士の佐々木和子さんは言う。

「自身の保育経験をもとに保育をする年上の無資格者に対して、若い保育士が指示や注意をしづらく、ストレスが増えたり、一人で業務を抱え込んだりして負担が増えています」

 保育士の過重労働の原因はほかにもある。まずは膨大な書類書きだ。都内の子育てサポートセンターで働く男性保育士(28)は、認可保育園で働いていた当時、国の「保育所保育指針」で定められた月案や週案などの指導計画や、日報にヒヤリハットの報告書、そして保護者への連絡帳などの書きものが負担だったという。
行事の製作物も加わると、勤務時間ではとても終わらず、毎日のように仕事を家に持ち帰っていた。

 食物アレルギーへの対応を必要とする園児や、集団に適応しにくい園児も増えていて、保育士たちのより細やかな対応も必要になってきた。

 さらに、保護者対応も負担増の大きな要因だ。不当な要求をするいわゆるモンスターペアレントもいる。保育園のトラブルに対応するサービス会社「アイギス」の脇貴志社長は言う。

「自分の子を特別扱いしてほしいという親が増え、保育士の負担を増やしている」

 例えば、「うちの子にはこれを必ず使って」と、特別な日焼け止めクリームや虫よけ薬を預ける親や、「給食の調味料に食品添加物が含まれているかもしれないから」と持参した調味料を使うように求める親もいる。

 東京の郊外にある認可保育園で働いていた女性(34)は、2歳児クラスの担任をしていたとき、ある女の子の母親に悩まされた。

●「服汚した」と親が苦情

 その母親は有名大学病院に勤める40代の看護師で、子どもにブランドものの服を着せて登園させていた。絵の具や泥んこ遊びの日は事前に知らせているのに、母親は「どうしてラルフローレンの服を汚したのか」と弁償を求めてきた。園長が「面倒だから」と言いなりになって弁償すると、苦情はエスカレート。母親は気に食わないことがあると連絡帳1ページにぎっしり文句を書いてくるので、女性は毎朝その子の連絡帳を開くのが怖くなり、退職を決意した。
その後、民間の学童保育などで働いたが、現在は専業主婦。保育士に復職する気はないという。

 その女性が現場に戻らない理由は他にもある。事故への恐怖だ。一時保育の担当をしていたときに、床に置いた給食のスープ缶に0歳児が手を突っ込んでやけどを負ったことがある。給食の準備に追われていた中での自分のミスだった。肌は数カ月後にきれいに治ったが、いつケガをさせてしまうかとビクビクするようになった。

 都心の繁華街の雑居ビル2階にある無認可の24時間託児所で6年間働いていた男性保育士(34)も「何かあったらどうしようと常に神経をすり減らしていた」と振り返る。

 園長のほか2人の保育士で15人の子どもをみていて、男性が一人で異年齢の園児8人を近くの公園へ連れていき遊ばせていた。高熱の子どもに解熱剤を飲ませて預けていく母親もいて、途中具合が悪くなった園児を、連絡の取れない母親に代わって小児科へ連れていったことも。心身への負担は大きいのに時給はわずか900円だった。

 前出の脇さんは警告する。

「保育園はリスクが過度に集中する場所です。でも園側も保護者側も危機意識が薄い」

●名刺持ち「認められた」

 例えば園での様子を保護者に伝える連絡帳。お昼寝中に書く保育士は多いが、実は昼寝時間は危険な時間帯。内閣府の発表によると、15年の保育施設での死亡事故は14件で、うち10件が睡眠中に起きた。脇さんは言う。
(つづく)

19年目で手取り16万円、保育士の実態 AERAから その1

19年目で手取り16万円、保育士の実態 書類に追われ、ケガにビクビク

保育士のなり手が足りない。背景には低賃金と過重労働がある。長時間保育の子どもや低月齢の乳児が増え、保育士一人一人の仕事量も責任も増える一方。

 保育現場でいま何が起きているのか。

 都心から電車で1時間弱のベッドタウンに立つある保育園の朝は早い。開園は午前7時だが、6時45分の早番保育士の出勤を待ち構えたように、保護者に連れられた園児たちが登園する。

 保護者は替えのオムツや着替え、食事用エプロンなどを定位置にしまい、保育士に子どもを預けると、駅に駆けていった。こうして午前8時前には在園する園児の3分の1の30人ほどが登園する。閉園時間の午後8時まで最長で13時間、保育園で過ごす子どもも少なくない。

 保育士になって10年目の女性は言う。

「待機児童問題が深刻になってから低月齢の乳児の受け入れが増え、体力的、精神的に重労働になりました。長時間保育の子どもたちも年々増えていて、保育士のローテーションもぎりぎりの状態。体調が悪くても休みたいと言うのも気が引けます」

●トイレに行けず膀胱炎

 その女性は4歳児クラス18人の担任を1人で担当している。早番勤務のときは朝から息つく間もなく、補助の保育士が付いている時間帯にトイレに行こうと思うが、子どもに話しかけられたり、トイレに行きたいと言い出す子がいたりして、我慢することも多い。トイレに行かずに済むよう水分を取らずにいたら、昨年秋に膀胱炎になった。
周囲にも膀胱炎に悩む保育士は多い。

「保育現場は余裕が全くありません。人の子育てを支援しながら、長時間労働なので自分の子育てがおろそかになってしまい、辞めていく人も多い。こんな職場で、子どもたちとちゃんと向き合えるのか、安全を守れるのかと、毎日自問自答しています」

 今年2月、「保育園落ちた日本死ね!!!」の匿名ブログで注目を集めた待機児童問題。背景にある「保育士不足」にもスポットが当たった。というのも、認可保育園では保育士の人数が「児童福祉施設最低基準」によって「0歳児3人につき保育士1人以上」などと定められていて、保育士が足りないと園児を受け入れることができず、保育士不足による待機児童も各地で発生している。保育士の有効求人倍率をみると、毎年1月ごろがピークで2015年1月には2.18倍。東京は5倍を超えている。それだけ求人に対し、なり手が少ないことがわかる。

●19年目で手取り16万円

 保育士資格を持ちながら保育士として勤務していない「潜在保育士」は国の推計で70万人以上いるという。厚生労働省が13年に実施した「保育士資格を有しながら保育士としての就職を希望しない求職者に対する意識調査」では、その理由として、半数近い人が「賃金が希望と合わない」と回答。「他職種への興味」「責任の重さ・事故への不安」が4割を超えた。責任や業務の負担は大きいのに、賃金が安すぎるという不満が浮かび上がってくる。
厚労省の15年賃金構造基本統計調査によると、民間保育士の平均賃金は月額約21万3千円。全業種の平均(30万4千円)より約9万円低い。

 これだけ売り手市場の保育業界なのに、保育士の賃金が増えない理由は、認可保育園の保育士の賃金が、政府の決める公定価格に左右されるからだ。保育所の運営費は国や自治体が支出する保育所運営費や補助金でまかなわれ、保育士の数も決められている。

「国が決めた基準があるので、賃金を上げることもできず、保育士の数も現場の実態を反映していないため、低賃金で過重労働になってしまう。深刻な保育士不足は国の政策の結果です」

 こう指摘するのは全国福祉保育労働組合(福祉保育労)の小山道雄・副中央執行委員長だ。

 福祉保育労に寄せられた「保育現場の声」には、自身の給与明細を添付する人もいた。例えば昨年11月分給与は、17年目の保育士で手取りが17万2862円だったり、19年目で16万6554円だったり。手取りが14万円余りの4年目の男性保育士は吐露する。

「結婚はできたとしても、暮らしていけるか考えるだけで頭が痛くなります」

 川崎市にあるすこやか諏訪保育園の奥村尚三園長(55)もこう言う。

「大切な命を預かっているという責任と、子どもたちの心身の発達を支援する仕事の内容や量を考えると、現在の給与は見合っていない」

 奥村園長によると、保育士たちは専門的知識を生かして子どもたちそれぞれの発達を支援する。
(つづく)

2016年7月 7日 (木)

ヤンキー母校に帰れず? 北星学園余市高、存続の危機…「不登校の受け皿」、入学者減で赤字続き

ヤンキー母校に帰れず? 北星学園余市高、存続の危機…「不登校の受け皿」、入学者減で赤字続き

産経新聞 7月7日(木)7時55分配信

 不登校や問題を抱える生徒らの受け皿となり、「ヤンキー先生」と呼ばれた義家弘介・文部科学副大臣が学び、教鞭(きょうべん)をとったことでも知られる北海道余市町の北星学園余市高校が存続の危機で揺れている。入学者の減少から赤字が続いており、運営する学校法人「北星学園」(札幌市)は7日の理事会で、平成31年度には閉校する案の可否を決める方針だ。ユニークな教育から全国から存続を願う署名が多数寄せられており、その行方が注目される。

 「私の腕の傷痕。耳も顔もピアスをあけまくった。自分を傷つけるしかなかった…でも、私のことを考えてくれる先輩や先生がすぐ近くにいた」

 6月30日に校内で催された弁論大会で、2年の沢寿々花(すずか)さん(17)は三重県四日市市の親元を離れ、同校に入学して寮生活を送る中、心の持ちようが変わっていったことを赤裸々に語った。

 同校は昭和40年開校。63年、全国に先駆け高校中退者の転・編入の受け入れを導入。同校がモデルとなったテレビドラマ「ヤンキー母校に帰る」などの影響もあり、入学者が230人を超える時もあった。しかし、少子化やフリースクール、通信制高校など受け皿が増えたこともあり、平成17年ごろから次第に減少。昨年度は41人にまで減り、赤字額も1億円を超えた。

 学園は昨年、今年度の入学者が90人未満の場合は30年度から新入生募集を停止し、卒業生がいなくなる翌年度にも閉校するという方針を打ち出した。

 同校は全国50カ所で教育相談会を展開。在校生や保護者、卒業生らが中心になり存続を求める署名活動を呼びかけ、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などを通じ集まった約4万6千人の署名を学園側に提出した。

 沢さんは「私は居場所を見つけたけれど、ここ(北星学園余市高)を必要としている後輩たちのために存続してほしい」と話す。東京出身の生徒会役員を務める3年、及川竜さん(17)も「中学時代はやんちゃで家族ともうまくいかなかった。ここは遊ぶ所も少ないけれど信頼できる先生、先輩に出会い、変われるきっかけになった」という。

 5月下旬の理事会で存続について検討されたが高校側から改善案が出されたこともあり、継続審議となった。学園側は7日で結論を出したいとしている。

 安河内敏(やすこうち・さとし)校長は「分け隔てなく受け入れ、生活指導と自立支援を行う全国でも数少ない学校だ。今春の入学者は前年の約1・5倍の59人と増えており、存続の道を探ってほしい」と話している。(杉浦美香)
(以上、転載了)
存続を求める署名を集めているとありますが、問題は「財政難」。
存続のためには署名よりも赤字を補てんするお金を集めたほうが有効だと思うのです。

2016年6月24日 (金)

大学の小学校化が深刻…授業でbe動詞や単純な割り算、大学も定員割れ激増で必死

大学の小学校化が深刻…授業でbe動詞や単純な割り算、大学も定員割れ激増で必死

2016年6月24日(金)6時13分配信 ビジネスジャーナル

近年、大学教育現場では小中学校レベルの勉強内容の復習が平然と行われているということが問題視されている。

 たとえば昨年2月、関東にある大学に対し、文部科学省が「be動詞は大学水準とはいえない」と教育内容に関して指摘したことが話題になった。また、関西の大学でも、1年生向け授業で「動物園」の読み仮名に「flower」の日本語訳、456センチを10等分した値などが出題されるというのだ。あまつさえこの大学の使用する教科書には、「友達の名前を覚えましょう」「教科書を音読しましょう」といった小学校低学年向けの指導のような内容まで記されているという。

 こうした基礎学力の補習は「リメディアル(=やり直し)教育」と呼ばれている。もはや大学に対し、最高学府としての権威を疑う声も出てきそうだが、リメディアル教育の浸透にはどのような背景があるのだろうか。『名ばかり大学生 日本型教育制度の終焉』(光文社刊)などの著作を持ち、予備校を主宰するなど活躍する河本敏浩氏に話を聞いた。

●定員割れの大学がある以上、学び直しは必要

「今の大学1年生からは『脱ゆとりプログラム』の世代で、ゆとり教育を受けていたのは今の大学2年生までです。カリキュラムが変更され、中学も高校も、勉強は以前より大変になっています。

 ただ、定員割れの私立大学が全国で約4~5割あるといわれていますので、高校時代にまったく勉強せずとも大学に入れたような学生は、いまだに多数存在しています。国の政策が変わっても、いわゆる“座学”ができない大学生は相変わらず残っているというのが現状です」(河本氏)

 リメディアル教育の需要があるのも納得である。これは一体いつ頃から本格化し、大学教育にどこまで密接に関わっているのか。

「過去の勉強内容の学び直しというのは、大学の定員充足率が下がってくるにしたがって盛んになり、大学教員の研究対象となってきました。21世紀初頭頃から問題化され、リメディアル教育という言葉は2005年にはもう私たちの世界で定着していました。実際、同年に『日本リメディアル教育学会』が設立されています。

 リメディアル教育は、その学部にどうしても必要な勉強内容については必修化されているケースが目立ちます。例えば工学部は、数学3【編注:正式表記はローマ数字】の微分・積分ができないとどうしようもありません。推薦で合格するなど一般入試を経由していない学生が増えているため、きちんと受験での選抜が機能している偏差値50~60の大学でも同じことがいえます。

 一方、とにかく定員を充足させるために“来る者は拒まず”という大学は、小中学校で習う漢字の書き取りをさせたり、100マス計算をやらせたりといったレベルから実施しています。こういった大学では、建前上はリメディアル教育を任意としているケースが多いですが、実態はほぼ全員が受講している状態です」(同)

●低レベル授業を求められる大学教員の本音

 そうした状況のなかで、大学教員から「なぜ低レベルな授業のために自分が教壇に立たなければならないのか」という不満の声や嘆き節は聞かれないのだろうか。

「確かにリメディアル教育が始まったばかりの頃は、そういった声は多かったと思います。ただ、現在はそういった不満の声も一段落し、運命を受け入れているという印象です。生徒の授業料が自身の給料につながるわけですから、顧客対応をしているという認識なのではないでしょうか。もしそれが嫌ならば、教員本人が質の高い論文を一生懸命書き、グレードの高い大学に招いてもらえるようになればいいという話でもありますからね」(同)

 もっとも、大学がこのような低レベルな内容の教育を強いられる原因は、中学や高校にあるともいえる。

「中学も高校も、生徒が授業で教えた内容を身につけていないにもかかわらず進級させてしまうため、大学の教員からすれば『今まで何をやってきたのか』という話になります。けれど、そんなレベルの低い学生でも入学させないと大学が潰れてしまうので文句は言えません。状況に適応しようと大学教員は必死なのです」(同)

 とはいえ、適応へ向けた彼らの努力は少しずつ実を結んでいるのだという。大学側は単なる責任転嫁に終始することも、状況を見過ごすこともなかったようだ。

「大学では“勉強をしない学生”を迎え入れるうえで、“アクティブ・ラーニング”という方法が有効であるという認識がこの4~5年で広がってきています。アクティブ・ラーニングとは、例えば英語ならただ教科書を読むだけではなく会話をしっかり練習する。また、教員ひとりの話を数十人の学生が聞くという形式ではなく、『みんなで商店街の活性化プロジェクトを考えて発表しよう』といった授業を実施するわけです。

 学生を座学から解放し、体験型の授業に参加させるという方法であり、座学しか経験してこなかった学生にとっては新鮮。『大学に来たい』『授業を受けたい』といった気持ちにさせる工夫がなされているんです。

 リメディアル教育は、けっきょく学生を授業に出席させてテストを受けさせて、という座学なので、高校までと同じことを繰り返しているにすぎず、学力向上の効果は出にくい。それに気づいた大学が増えてきているのでしょう。そこで、リメディアル教育と並行してアクティブ・ラーニングを導入するという流れが大きくなっているのです」(同)

●体験型授業はFランク大学と親和性が高い?

 偏差値50を大幅に下回るようなランクでも学生の集まりがよい大学というのは、オープンキャンパスや説明会にてアクティブ・ラーニングを推しているという。では、これらの教育によって低学力な学生の将来に光明は見えているのか。

「文系の学生が就職で不利になるのは広く知られていることですが、いわゆるFランク大学の文系学生は特に深刻。そして、仮にリメディアル教育で漢字の書き取りや100マス計算を学んだとしても、それが就職活動や就職後のスキルとして役立つかは正直疑問です。ですがアクティブ・ラーニングに取り組ませることで、Fランク大学の文系学生たちにも、能動的に新聞や本を読む習慣をつけさせるなど、就職に役立つスキルを身につけさせることもできるのです」(同)

 勉強に馴染みのないまま入学してしまった学生にとって、再スタートを切る一助になるのかもしれない。大学教育は年々、学生の目線で発展を模索しているようだ。
(文=森井隆二郎/A4studio)

(以上、転載了)

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